case study病例集

【ミニチュアプードルの疥癬(ヒゼンダニ症)】

ミニチュアプードルの疥癬(ヒゼンダニ症)

2023.4.20
Before
After

【症例】

ミニチュアプードル、1歳齢、去勢オス

【症状・経過】

当院を受診する2ヶ月前からお腹や四肢に痒みと赤みが見られるようになった。かかりつけでは、ステロイドと抗生剤が処方され、ステロイドを飲んでいるときは多少痒みが減ったように感じるとのことだった。
原因追究のために皮膚病理検査も実施したが、原因がわからなかったため、当院を受診された。

写真では全身の毛が少なくなり、特に首や四肢の毛がむしられていることがわかります。

【診断】

疥癬(ヒゼンダニ症)

【治療】

今回の症例は経過と症状から、疥癬による感染と診断しました。

今回は「症状が出る前に山の方のドッグランにいった」「寄生虫の予防はしていない」「飼い主さんにも同様に痒みの症状が出ている」これらのお話から、検査前に何らかの感染症であることはほぼ確定していました。
検査の結果、大量のダニが寄生していることがわかったため、駆虫薬を用いて治療を開始しました。

治療開始後、2ヶ月で以下のような変化が見られました。

痒みがおさまったことで毛をむしることもなくなり、毛並みが元通りになってきています。
今回のようなダニによる感染の場合、ダニの種類によっては人間にも感染するため、家族にも症状が出ているかどうかというのは、非常に重要なポイントになります。また、ドッグランや公園、草むらなどダニに感染しやすい場所に行ってから発症した場合も、今回のような寄生虫の感染を疑う根拠になります。
全身痒い⇨アレルギーだと思うから痒みどめ(ステロイドかアポキル)出しとくね、のパターンが多いのだと思いますが、基本的な検査を行っていればダニの感染に関しては、皮膚の専門病院でなくとも十分診断は可能です。特に今回のように明確なきっかけがある場合は、診断のヒントになりますから必ず先生に伝えるようにしてください。

皮膚病の治療は「改善させる期間」と「状態を維持する期間」に分かれます。状態を維持する期間を長くできなければ、結局元の状態に戻ってしまいますから治療効果や副作用、費用のバランスも考えて継続できる治療をご提案しています。
当院では疥癬だけでなく、年間数百症例にのぼる様々な皮膚疾患を診察、診断しています。そのため、通常の治療で良くならない皮膚病でも違った角度から治療プランを立て直すこともできますので、慢性的なわんちゃん、猫ちゃんの皮膚病でお困りの飼い主様は、一度ご相談いただければと思います。

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