case study病例集

【シーズーのアトピー性皮膚炎】

シーズーのアトピー性皮膚炎

2023.3.9
Before
After

【症例】

シーズー、7歳齢、避妊メス

【症状・経過】

1歳くらいから夏場に痒みが出てくることが多かったが、その都度ステロイドを処方され、症状は改善していた。
当院を受診する1年前から年中痒みとベタつき、大量のフケが見られるようになった。ステロイドを使えば内服中は症状が落ち着くが、やめるとすぐに痒みが悪化してしまう。
特にスキンケアは行っておらず。月1回トリミングでシャンプーしてもらっていた。

写真では全体的に毛が薄くなっており、お腹は慢性的な炎症によって皮膚が黒く変化していることがわかりますね。

【診断】

犬アトピー性皮膚炎

【治療】

今回は基本に則って、二次感染の有無や食物アレルギーのチェックを行いましたが特に引っかかるところはありませんでした。そのため、過去の治療反応や犬種から
「犬アトピー性皮膚炎」
と診断しました。

初期の犬アトピー性皮膚炎は季節によって症状が改善したり、悪化したりすることが多いのが特徴です。家の中にあるアレルゲンに反応して症状が出ているときはこのパターンには当てはまりません。
しかしながら、年を取るにつれて季節性の痒みから徐々に通年性の痒みに移行してしまう症例が多く見受けられます。
今回のシーズーさんもそのパターンです。

治療は内服、サプリメントの併用、シャンプーの見直しを行いました。

治療開始から2ヶ月経過した頃の姿がこちらです。

毛の量が増えてふわふわになり、お腹にあった色素沈着も無くなっていることがわかります。この子は薬のキレの関係でステロイドを継続して使用していただいていますが、週1回の投与という非常に低用量で症状がコントロールできています。
当院では犬アトピー性皮膚炎だけでなく、年間数百症例にのぼる様々な皮膚疾患を診察、診断しています。そのため、通常の治療で良くならない皮膚病でも違った角度から治療プランを立て直すこともできますので、慢性的なわんちゃん、猫ちゃんの皮膚病でお困りの飼い主様は、一度ご相談いただければと思います。

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