case study病例集

【トイプードルの脂漏性皮膚炎】

トイプードルの脂漏性皮膚炎

2022.9.11
Before
After

【症例】

トイプードル、6歳齢、避妊メス

【症状・経過】

2歳ごろから耳がただれることが多かった。当院を受診する半年ほど前から急激に皮膚の症状が悪化し、かかりつけでアポキルを処方されたが改善する様子は見られなかった。

写真では顔、首、腹部、四肢に赤みや重度の脱毛、皮膚の肥厚が起こっています。

【診断】

脂漏性皮膚炎

【治療】

小さい頃から外耳炎を繰り返しており、皮膚の上にフケが目立ったことから脂漏性皮膚炎と診断し、治療を開始しました。
皮膚の上には大量のマラセチアが増殖していましたが、クレンジングやシャンプーを使ったスキンケアでマラセチアはコントロールが可能でした。
それでも痒みがなかなかおさまらなかったため、今回はステロイドの内服を併用しました。
ステロイドは嫌がる飼い主様が多いですが、今回のように皮脂が過剰に分泌されてしまっている子では特に効果があります。ステロイドには皮脂腺を萎縮させて、皮脂の分泌を抑制する効果があるからです。

治療開始後、3ヶ月ほど経過した時の写真がこちらです。

毛がかなり生えそろってきています。トイプーあるあるですが、新しく生えてきた毛は元々あった毛よりも色が濃いことがあります。
今後はステロイドをいかに減らせるかをトライアルしていく段階です。
当院では脂漏性皮膚炎だけでなく、年間数百症例にのぼる様々な皮膚疾患を診察、診断しています。そのため、通常の治療で良くならない皮膚病でも違った角度から治療プランを立て直すこともできますので、慢性的なわんちゃん、猫ちゃんの皮膚病でお困りの飼い主様は、一度ご相談いただければと思います。

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