case study病例集

【フレンチブルドッグの犬アトピー性皮膚炎】

フレンチブルドッグの犬アトピー性皮膚炎

2022.6.22
Before
After

【症例】

フレンチブルドッグ、2歳齢、雄

【症状・経過】

当院来院の2ヶ月前から顔、脇、お腹などに赤みと痒みが出てきた。かかりつけではアポキルが処方され内服している間は症状が多少改善するが、中止するとすぐに元通りになってしまう。他の皮膚科病院にも受診されたが、精神疾患と診断された。

【診断】

犬アトピー性皮膚炎

【治療】

この症例はベタッと塗ったような赤みとプツプツした赤みがあり、それぞれで原因が異なるためアプローチが変わります。

塗ったような赤みは犬アトピー性皮膚炎による炎症反応のため、もともと飲んでいたアポキルを継続使用しつつ、部分的な赤みを抑えるために塗り薬を使っていただきました。アポキルを中止すると再発してしまうのは根本にある皮膚バリア機能の改善に着手していなかったせいなので、シャンプーや保湿剤を用いて皮膚の強化も同時に行いました。

ぷつぷつした赤みは細菌による毛穴の炎症なので、抗菌シャンプーを用いてケアを行いました。

治療を開始して、1ヶ月後の写真です。

上記の治療と並行して、食物アレルギーの診断を行う食事の試験も実施しました。その結果、食物アレルギーの可能性は低いことがわかったため、フードも皮膚への栄養素である不飽和脂肪酸が豊富に含まれているフードに変更していただいています。

このような治療を行い、現在はアポキルの投薬頻度を1日おきまで減らすことができています。

犬アトピー性皮膚炎が含まれるアレルギー性疾患では「完治」というのが難しいのが現状です。しかし、スキンケアやご飯などのサポートでお薬を使う頻度を減らしていくことはできます。いかに病気とうまくお付き合いしていくかを考えていきましょう!

当院では犬アトピー性皮膚炎だけでなく、年間数百症例にのぼる様々な皮膚疾患を診察、診断しています。そのため、通常の治療で良くならない皮膚病でも違った角度から治療プランを立て直すこともできますので、慢性的なわんちゃん、猫ちゃんの皮膚病でお困りの飼い主様は、一度ご相談いただければと思います。

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